鯛焼きエレジー

仕事帰り、香りにつられて鯛焼き購入。

私は、買い物用に折畳みの手提げを持ち歩いているので、さっさと「手提げは不要です」と言えばよかったのに、店員さん達の見事な連携プレーで、鯛焼きは紙袋&レジ袋に収まってスタンバイ。あとは私がお金を出すだけという…。
店も結構混んでいたので、中の紙袋だけでいいからと今更言えずにエコでない買い物してしまいました。

問題は、そっから。
焼きたて・紙袋・レジ袋ときたら、袋の中はサウナ状態です。
紙袋の口はできるだけ熱を逃がすために開けておいたのに、帰宅して取り出そうと袋の上の方を持ったら下手な金魚すくいのように破れ、慌てて掴むと鯛焼きに張り付き、どんどん見た目が汚く…(泣)
で、蒸し上がった鯛焼き君達が、ボクらの邪魔をしないでと言わんばかりにぴったり寄り添ってるもんですから、野暮を承知で仲を引き裂いちゃったりする。

気がつけば、そこにはぱっくり腹が割れ、はらわた(粒あん・笑)を晒して横たわる魚類を模した哀れな物体。
店先で出会ったときのトキメキが萎えてゆくけれど、身請けしたからには…。

食うしかあるまい!

あ、誤解の無いように申し上げますが、美味しいかったですよ。
こんなこと書いて不味かったという話かと思われるかもしれませんが。
ちなみに吉祥寺『天音』さんの鯛焼きです。

湿ってボロボロになった紙袋と格闘して思ったんですが、こう云うもんは経木で包んでくれないかな、と。
それに薄い紙をさっと回して渡してくれれば十分です。
吸湿性もあるし適当に熱も逃げる。あとできれいに処理できる包装材でもあります。
気になって調べてみたら、同じくらいのサイズ(15cm×50cm位)のロウ引きの紙製品杉材からつくった経木だと価格がだいぶ違う。
どうもレジ袋と紙袋組み合わせても、経木1枚当りより安くできるみたいだし。
今回デパ地下のイベント出店だったので、お店ではどうなっているのか知らないのですが、単価が安い菓子に高い包装材じゃあねぇ。

経木は、もはや贅沢品になってしまったのかもしれません。
でも、蒸気でふにゃふにゃになってしまったあれは、申し訳ないが元・鯛焼きと云う名の何かに成り果てて、そいつを成仏してくれと腹に収めて供養するのは、いやまぁ、味は良くとも何だか悲しい。
んなことほざいてんのは、私だけかもしれないけど、鯛焼きの美しい明日を慮ってやってもいいじゃないか。

経木がいいのは、機能やエコ以前に、木の香りとか(たとえ中身が何か判っていても)紐をほどくときのちょっとじれったくてワクワクするかんじが好きってのもある。
帯を解く色っぽさにも似ているかもしれないです。
「さ、召し上がれ」と誘うのに応えて、こちらも頂くからには、きちんと手順を踏むわけです。いきなり包装紙(着物)ひっちゃぶいたらいけません。
ええ、帯解いて脱がした先は、しっとりとした柔肌じゃなくて、粒あんぎっしりの良く肥えた鯛焼きなんですけどね(笑)

ギブ・ミー・チョコレート

叔母がカリフォルニアに住んでいる。
戦後、新制大学制度のもとで設立されたミッション系大学の一期生としてアメリカ留学し、単位と一緒に旦那も取得して、そのまま居ついてしまった。
おかげで彼女の日本のイメージは、ほとんど最近になるまで進駐軍がいた頃を引き摺り、メンタリティはすっかり善意を疑わないアメリカのご婦人になっている。
仕事もリタイアし、現在の日本に来ることが多くなったので少し対応が変わってきたが、以前はクリスマスになると、どっさりお菓子や古着を救世軍に寄付するみたいに送ってくれたものだ。

送ってくれるお菓子の中に、よく入っていたのが"See's Candies"のチョコレート・ボックス。
色とりどりのクリーム、タッフィー。なにより、強烈な甘さ。
今日、久しぶりに行った表参道の裏通りで"See's Candies"のショップを見つけた。
アップルパイとミント・フレーバーのチョコレートを買って、裏道散策しつつ齧ってみた。
――激甘。これだわ、こうでなくっちゃ(笑)
商品コンセプトは「厳選された素材を原料に、無添加・無着色」だそうだが、そぉか?と言いたくなるほどだ。

アメリカに渡った叔母は、この甘さに横っ面張られたような気分になったんだろうと思う。
あの頃の日本人に、これが豊かさだと信じさせるには十分過ぎるだけの力があったはず――そんな味だ。

ひと粒のしあわせ

イタリアは、ジェノヴァの「ピエトロ・ロマネンゴ」という菓子屋さんのアニスシードの砂糖がけ。
小粒なドラジェみたいなものだとご想像下さい。新宿・伊勢丹のイタリア展で購入。

アニスシードは、消化促進作用があるので、インド料理店に行くと食後にアニスシードと氷砂糖を混ぜたものをだすところがあるそうな。そういうエスニック料理好きには概ね好評で、味見してもらうつもりで振舞ったら、あっちゅうまに攫われちゃったわ。
頼む、85gしかないんだからぁ…!
どっかで見つけたら買っておいてね―と言われたけど、旅費出してくれるならジェノヴァまで行ってもようござんす。
噛むとひかえめな砂糖の甘さとアニスシードの芳香がほんわりひろがって、シンプルでしあわせな味。ピルケースに詰め替えて持ち歩き、食後にカリカリしてる。
内容量85gの小さなしあわせは、あと何日もってくれるのか?(笑)

アニスシード/Aniseed (Pimpinella anisum)
セリ科。中東原産の1年草。
種実はフェンネルのような甘い風味があり、リキュールの香りづけなどに使われる。
消化を促進し、痰を切り、咳を鎮める。
楽屋裏管理人日々徒然
☆プロフィール

もりわき

Author:もりわき
<こんなヤツです>
分 類:ヒト・♀・メゾソプラノ
・獅子座・A型
生息地:東京都内
好 物:音楽・甘味・酒・お茶
・アストロ球団
特 徴:ボール型のアザはないが、左足裏に種痘の接種痕がある
捕獲方法:酒と食い物で釣る

<メールフォーム>
ご連絡はこちらから

全タイトルを表示
☆カテゴリー
☆最近のコメント
☆最近の記事
☆最近のトラックバック
☆リンク
おすすめ!
Amazonサーチ

☆月別アーカイブ